「異議あり!」  逆転裁判・設定の考察とツッコミ
〜第一法廷 「あの頃の僕ら」〜


こんにちは、明日狩りです。コーヒーは1日2杯です。逆転裁判を再プレイして、メモとって、年表作成して……。「はまったら年表作成」がSS書きとしての私の常套手段であります。年表を作ると「誰がいつ頃、どんな思いでいた」というようなことが浮かび上がるので、SSのネタとしては最上です。

ところが、作ってみてへこんだ。逆裁、世界設定が「適当」(いい意味で)なのは認識してましたが、まさか年表設定までが「適当」(悪い意味で)だとは思いませんでした。いろいろ……つじつまがあわないのだよ……。
とりあえず、私がこう、と思った設定に関する考察とツッコミです。すでに同様の考察をされている方がいらっしゃいましたら、今更ながらですみません。
もし「あんたの考察にこそ、異議あり、だぜ」という方がいらしたら遠慮なくメールやweb拍手でご意見ください。


先に第一法廷の問題点と結論を、述べておきます。納得できない方、興味をもった方は下の長い考察文にお進みください。




・成歩堂、御剣は仲の良かった当時小学校4年生ではなく、3年生だった。





以下、逆裁1におけるなるほどくんの回想(要約)です。原文とは少し違います。

『DL6号事件当時、僕も御剣も9歳だった』
『僕らは小学校4年生の1年間、一緒だった』

なるほどくんが1の当時24歳で、DL6号事件が15年目で時効を迎えようとしていた。ならば24引く15で、DL6号事件当時は彼らは9歳だった。これはあってます。
問題はもうひとつのほう。9歳の彼らが小学4年生だった、という回想。学級裁判に掛けられたなるほどくんを御剣と矢張が助け、友情が始まった大切な年ですが、これは小学4年生ではありえないのです。

小学4年生は、満年齢で10歳。つまり「小学4年生は、最初9歳で、誕生日が来ると10歳になる」学年ということです。(ここは前提としてしっかり確認してください。みんな18歳で高校を卒業する、というあたりから逆算すると分かりやすいです)

「9歳と10歳がいるのが小学4年生なら、なるほどくんたちが小4でもおかしくないじゃん」と思うでしょう? でも、ここで西暦を持ち出します。

DL6号事件の資料として、
『2001年12月28日』
という日付が出てきます。御剣がエレベーターに閉じ込められ、お父さんが殺された事件が、それです。この2001年が「西暦」なのかどうかはともかくとして、とにかくこれを基準に年表を起こします。


2001年夏:なるほどくんの学級裁判。
同年12月:DL6号事件
2016年:DL6号事件、時効。

2016年の12月28日の段階で、なるほどくんと御剣は24歳、矢張が23歳です。これは法廷ファイルの人物写真に書いてあります。ならば2001年の事件当時、2人は9歳、1人が8歳です。9歳と8歳が同時に同じ学年に存在するのは、小学4年生ではありません。なるほどくんと御剣が2人そろってダブリだとも考えられません。この12月の時点での年齢差を考えると、

なるほどくんと御剣は4月2日〜12月24日の間に誕生日を迎え、矢張は翌年の誕生日(早生まれ)となります。

そうなると、なるほどくんの学級裁判は小3のハナシです。9歳という年齢は間違ってないのですから、おそらく『当時僕らは小学4年生だった』という回顧が間違っているのでしょう。芸術学部から一転、御剣のために弁護士になったくせに、そんなことも忘れてるなるほどクン。粘着質なのか、抜けてるのか、良くわかりません。

ちなみに、学級裁判は夏。その年の冬にDL6号事件で、3学期には御剣は転校していきます。夏、を7月頃と考えて、御剣の転校を1月と考えると、その間わずか6ヶ月。やっぱりくんが「あいつとは1年くらいしかつきあいがなかったしなぁ」と言ってましたが、1年どころの話じゃありません。たったの半年で、彼らの友情は途切れているのです。
たった半年の友情。それが動機で弁護士にまでなったなるほどくん。すごすぎる。(動機としては少し弱すぎるんじゃないかと個人的に思うのですが、いかがでしょうかタクシュー先生。せめて彼らの友情があと1年続いていれば、まだ説得力もあったのに……と思います。)



ちなみに年齢が出てくる資料として他に、1−2「逆転姉妹」で、2016年9月7日の法廷に出た御剣が24歳になっています。つまり御剣はすでに誕生日を迎えていることになり、御剣の誕生日は4月2日〜9月6日の間に限られてきます。
なるほどくんも1の間は「弁護士24歳」で通しているので、1−1「初めての逆転」時にもそうだったと考えると、2016年8月6日の最初の法廷でも24歳、誕生日はそれ以前と考えるのが自然でしょう。


他にもゴドー・神乃木が4月から8月までの誕生日とか、真宵も多分その間だろうとか、いろいろ考えられますがまたの機会に。
ってゆうかいい加減な年表からそんなことを推測しても徒労に終わりそうだけど、いいんです。自分の理屈に合ってればいいんです。つまり、「俺のルールに反しねえ限り、アンタがなにをやらかそうが、自由だぜ」ってことです。


次回はなるほどくんの「芸術学部を受験して、浪人生?」説について、語る時間があれば。




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※完全ネタばれです。1,2,3すべてをクリアしてからご覧ください。