「ねぇ、マスター……」 「何だ?」 (またどうでもいいようなことを言い出すつもりだろうな) 「マスターにいいこと教えてあげます」 「……そうか、何だ?」 (間違いなくどうでもいい話だな) 「もし僕の偽物が現れて、フォースまでいっしょだったら、見分ける方法がないですよね? そんなときどうするか、です」 「どうするんだ?」 (本気でどうでもいい情報だな。しかしどうするんだ?) 「『私の体のほくろがどこにあるか、アナキンなら知っているはずだ!』って言ってください。 そうしたら本物の僕が『マスターはおしりのかなりきわどいところにほくろが』」 ばきっ。 「いでっ!」 ごきごきっ。 「いだだだだ! ひどいよマスター! 痛いじゃないか!」 「ひどくない」 「ひどいよひどいよ! せっかく僕の偽物を見分ける方法を教えてあげたのに!」 「お前の偽物など、現れるかっ!」 「現れたらどうするんだよ! だってマスターのこんなところにほくろがあることを知ってるのはこの世では僕一人しか」 ごんっ。 げしげしげしっ。 ざくっ。 「いたーーーーーいっ! マスターのばかっ!」 「お前に馬鹿呼ばわりされたくない」 「マスターはいざというときのための知識を蓄える心構えがなってないよね。 僕なら舟幽霊に遭ってもテケテケに遭ってもサトリに遭ってもベトベトさんに遭っても、どうすればいいか知ってるから大丈夫なのに」 「そんなものには、遭わんっっっ!」 <<END>> |
| それだけです。 |