| 短い休暇を、暑い海岸で過ごした。 遊び回った一日の後に。 ゆっくり、順番にシャワーを使う。 先に、私。 それからオビ=ワン、お前が。 体を拭きながら出てくるお前の、柔らかくて温かそうな肌を見て 耐えきれなくなる私を、お前が知るはずはない。 そこだけ長く伸びた右肩の髪を、胸に垂らして。 ほどかれたその一房の髪が、愛しい。 あどけない横顔を引き寄せて。 唇を。 ふさげば。 柔らかい肌を抱いて、唇を重ねて。 「ん、マスター」 「おいしいな、お前は」 「もう……」 冗談だと思ったのか? それとも照れたせいで? ……そうして苦笑してみせるのは。 「マスターったら」 私の首筋に腕を絡ませて、耳に舌を這わせ、かすかな声。 言葉にならなくても、聞こえているよ。 「ダイスキ」 もうすぐ終わる休暇のことを考えて。 「残念、ですね……」 「そう、だな」 丸一日を一緒に過ごしても、まだ足りないように思える。 貪欲になる。 だからいくらでも求め合う。 「あ、ああっ……マスター……ッ」 「オビ……ワン……」 互いの顔を見つめて、お前は私の手を取り。 指を絡めて、微笑む。 「ダイスキ」 お前は嬉しいとき、私の右手を取るね。 「たくさん伝わりそうだから」と言って。 お前は哀しいとき、私の左手を取るね。 「迷惑をかけたくないから」と言って。 肩にもたれて、手を取って。 傍にいるだけでいいと言うお前の、 ぬくもりを感じながら。 今日は私の右の手を取って。 腕の中で、お前が跳ねる。 「マスター……マスタ……ッ」 頬をなでてやると、お前は。 信じられないくらい、優しく微笑んで。 「ダイスキ」 身をよじって私を感じる、薄い胸に唇を当てる。 舌を這わせて、体を繋いで。 「ああっ、マスタッ…ァ………」 時を忘れて。 真っ暗な空に、満天の星。 窓の外に星が降る。 「オビ=ワン、流星だ」 「本当……すごいですね」 腕の中でゆったりと体を預けているお前が、また、微笑む。 可愛い表情をじっと見つめていたら。 お前もまた、私をじっと見ていて。 視線が絡んで。 指が絡んで。 陽に灼けた素肌をまた絡ませて。 あの星がすべて流れ尽くすまで。 いっそこのまま、夜明けまで。 ずっと、いつまでも。 |
Oh! Yeah! 作詞 小田和正 「Oh!Yeah!」 ほどけた髪が好き よこ顔はあどけなく やわらかなくちびる ふさげば ふざけてるふりして かすれた声 耳もと ささやく愛はいつでも 言葉 こえて 去りゆく夏の うしろ姿が 恋する二人 切なくさせて 君が指を 絡ませる 嬉しい時は右 左の肩は涙 もたれる 君のぬくもり 信じられないくらい やさしいそのほほえみ ちいさく揺れる胸に 時を忘れて 流れる星に 想いはひとつ 灼けた素肌が また触れ合って いっそこのまま 夜明けまで |